MacBook Pro story

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 2009年製のApple社 MacBook Pro 13インチ・ノートパソコン(2006発売)です。実に奇麗な外
観を持った商品です。歴代のApple社のパソコンは、他社に抜きん出てユニークなインダストリアルデ
ザインを採用して来ています。                                

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 1999年発表の Power Mac G4では巨大なタワー本体やモニターの外装部品を透明アクリルの厚肉成
形で仕上げました。出来上がったG4のデザインはパーツの透明素材が功を奏し、他社が真似の出来ない
インダストリアルデザインとなりました。素材が巨大である上に、成形に非常に時間がかかるパーツな
のです。追随するメーカーはついにあらわれませんでした。                   

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 2002年に発表されたiMac G4は、モニターのスタンド部分にすべての機構を組み込んだオールインワ
ンパソコンです。全くコンピューターの形をしていない、全く新しいスタイリングとなりました。  
 アップル社創設当初の目標であった“子供のおもちゃみたいな楽しいコンピューター“をそのままつく
ったようなデザインといえます。これらはアップル社創設者の一人スティーブ・ジョブスがアップル社
に復帰してからの商品です。                                                       
 このような “あっと驚く”デザインの商品を次々とをつくってきたApple社にあっても、この Mac-
Book Proはユニークなことでは例外ではありません。が、打って変わって“まじめな”デザインです。
 今のApple社の製品にはどうやってつくったの?と首かしげるような不思議な商品が少なくありませ
んが、この商品でも同様です。                                
 Apple社のデザイナーがユニボディと呼んでいる、アルミ一体成形の本体ケースは削り出しだといい
ますが、これはにわかには信じがたいものでした。なぜなら、このような大型の部材をすべて削り出し
でつくったのでは、あまりにも高価につくからです。しかし、Appleのホームページに紹介されている
movieでは実際の工程ではないように見えるものの、フライスで削る工程を見せているし、実際にMac-
Book Proを分解してみても切削加工でなければできない形状をしている上に、ちゃんと切削跡まであ
ります。確かに削り出しでつくったに違いありません。                     
 しかし、どうすればこのような商品ができたのか?考えられるのは常識を逸した原価率と仕切り価格
です。商品づくりにかかわるすべての部門の総合力の賜物でしょう。デザイン上は理想的な開発環境を
十二分に活用し、完成した商品は端正を絵に描いたような美しい仕上がりになっています。全面を覆う
滑らかなカーブは金属とは思えない柔らかさをもち、特別のパーツをあつらえることで、サイズを合わ
せることができたコネクター部や、銘板すらない底面まで鑑賞に耐えます。            
 これら電子製品の寿命は、どう長く見積もっても10年が限界かと思われます。この美しさにしては
あまりにも短いと思わざるを得ません。                            
                              厚さ 24.1mm × 幅 325mm × 奥行き 227mm、重量 2.04kg

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